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&D[アンディ] ホーム > 解決!トレーダーに聞く! > 第23回 リーマンショックで大損も「一時のケガ」
2010.08.09
井端ヤスオさん(46歳)
このコーナーでは株初心者のライターが、日夜株式投資をたしなむトレーダーの方々に日々の生活スタイルや投資の秘訣などを伺います。普段はなかなか知ることのできない、リアルな声を皆様にお届けします!
今回のトレーダーは井端ヤスオさん。普段は会社員として働きながら、趣味ではラグビーをやっているという肉体派トレーダーです。投資を始めたのは財テクブーム全盛の90年代初頭。この後、日本経済はバブルの崩壊と共に低迷期に突入していくわけですが…。
――当時の状況はどんな感じだったのでしょうか?
井端さん: マンションや土地を転がして利益を上げるということが、投資家たちによって活発に行われていた時代ですね。わたしの周りでも投資で利益を上げている方は多く、とにかく羽振りの良い時代でした
――井端さんが投資を始めたきっかけは?
井端さん: 当時のわたしはそんな財テクブームの中でも投資信託にしか手を出していませんでした。投資信託だけではそれなりの利益しか上げることができないので、せっかくこれだけ世の中が盛り上がっているのだから、この流れに乗っていっちょ儲けてやれないかなと思ったのが、株を始めたきっかけでした
――初めて買った銘柄はなんだったのでしょうか?
井端さん: 当時一株284円だった新日鐵(5401)です。当時はネット証券なんてなかったので、現金を持って野村證券の窓口に行きました。初めてなので、最小単位の1,000株買うつもりでしたが、当時の新日鐵は出来高1位の超大型株。『かわいく1,000株、成行で…』と控えめに言ったら、窓口の女性は『ええっ!?』といったリアクション。どうやら『かわいく』の意味を取り違えられてしまったようです(笑)
――結果はどうだったのですか?
井端さん: 8万円の利益を上げることができました。その後、一株514円で買った沖電気工業(6703)の株も200円近く値上がりするなど、投資を始めてしばらくは成績も堅調でした。当時は投資のテクニック本にも『長く株を持っていれば必ず上がる』といったことが書かれていて、本当にそうなんだとびっくりしました。単なるビギナーズラックだったのかもしれませんが(笑)
――良い時代だったんですね
井端さん: でも、その後はやっぱりちょこちょこと失敗もありましたし、勉強をせずに利益を上げていくことはできないという当たり前のことも身に染みてわかっていきました。もっとも大きな失敗はリーマンショックで損切りのタイミングを失い、結果的に700万円以上の損失を出したことですね。これでこれまで積み重ねてきた利益は一気にパァです
――ははあ、そう甘いものではないと…
井端さん: このときドルコスト平均法でリスク分散を試みたのですが、結果的にこの方法では市場全体が下げに転じているときはどうにもならないということがわかりました。また、当時勉強していた数理ファイナンスの中で知った『空売り』も試みようと思ったのですが、ものは試しで始めたシミュレーションで大負けしてしまったため、実際にやってみるというところまでは勇気が出ませんでした。ただこうした失敗があったからこそ、自分流の投資術を考えてみようと思うに至ったのですが
――どんな投資術なんですか?
井端さん: 好きな会社の株の数量を増やしていくという累積投資方法です。仮に一株100円の株を100株所有しているとします。手数料の計算は抜きにして、この時に売ると10,000円の現金収入が得られます。この株が95円に下がった時、先ほどの10,000円の現金で買い戻すと、理論上は105株に増えて買い戻すことができます。この流れで売買を14往復行なうと、株数は2倍になります。銘柄は株価が安め、最小単位の株数が少なめ、株価は平均値±標準偏差の範囲を頻繁に外れるくらい上下している、というものが良いですね。ざっくり説明するとこんな感じです
――失敗しても投資を続けたいと思うのはなぜですか?
井端さん: わたしはラグビーをやっていますが、骨折や打撲などのケガはつきものです。日常生活に支障が出るほどの大きなケガをしたこともありました。でも、ケガが治るとまたすぐに『好きなラグビーができる!』と嬉しくなって、懲りずにやり始めるんです。好きなことだったらどんなに痛い目にあっても、またやりたくなる。わたしにとって株も同じなんです。損をしたからといって止めようとは思いませんでした。いつかは『好きこそものの上手なれ』を実感したいですね(笑)
――ありがとうございました。
井端さんいわく、「ラグビーにはトレンドのプレースタイルがあるけれど、トレンドがあるという意味では投資も同じだと思う」。日々のトレンドをいかにして掴み、自分流の投資術に落とし込むか。試行錯誤はしつつも、前向きに投資と向き合っている姿が印象的でした。今後のご活躍、応援してます!
(根岸達朗/プレスラボ)